海外貿易の生き証人「旧長崎税関下り松派出所(長崎市べっ甲工芸館)」

安政の開港によって、海外貿易における長崎の独占的な地位は著しく低下したが、それでもなお居留地時代には海外貿易が活発に行われていたことから税関が置かれており、この洋風建築物は明治31年(1898)に新築された。昭和末期の旧香港上海銀行の保存市民運動によりこの建物も国の重要文化財に指定された。現在は、長崎に伝わる歴史的な工芸品である「べっ甲」に関する資料が展示されており、普段はお目にかかれない豪華絢爛なべっ甲工芸品を見ることができる。